全部自分で書くでも、AIに占わせるでもない。占術と解釈は占い師が担い、AIには鑑定文の下書きだけを任せる、新しい役割分担を紹介します。
占い師が決めること
- ・占術結果と解釈
- ・相談者へ伝える結論
- ・注意点と次の一歩
AIに任せること
- ・材料を段落へ整理する
- ・指定した順番で下書きする
- ・語尾や重複を整える
最後に確認すること
- ・新しい解釈が加わっていない
- ・断定の強さが適切
- ・自分の言葉で仕上がっている
皆さん、こんにちは。「占いの秘書」運営の森川です。
私はこれまで、ライターとして10年、開発者として10年仕事をしてきました。「占い師の知恵と実務」では、その経験を活かし、占い師の皆さんの活動に役立つ知識と実践方法をお届けしています。
今回は、AIに占わせるのではなく、自分で読み解いた鑑定結果を文章へ整える方法を考えます。
AIを使っても、鑑定の主語は占い師です
AIを使うことに抵抗があるとき、その理由は「自分の代わりに占わせること」への違和感かもしれません。そりゃ、そうですよね。だって、カードを展開して、命式や星を読み、相談者へ何を伝えるかを決めるのは、本来の占い師の仕事なのですから。
一方で、決めた材料を読みやすい順番へ並べ、段落にし、語尾の重複を整える作業は文章化です。この部分だけをAIに補助させれば、鑑定の根拠も責任も占い師の手元に残ります。
大切なのは、AIを使ったかどうかより、どの工程から使ったかです。相談内容だけを渡して答えを作らせるのではなく、読み解きを終えた後から使います。
POINT
占術結果、解釈、伝える結論を先に占い師が決める。AIは、その後の文章化から参加させます。
先に、AIへ渡さない仕事を決める
役割分担を曖昧にすると、下書きに書かれた新しい解釈を、自分の鑑定結果だと錯覚しやすくなります。最初に、占い師だけが担当する範囲を決めておきます。
占術の選択、カードや星の読み、複数の結果をどう結びつけるか、相談者へ何を伝えるか、どこまで言い切るかは占い師が決めます。結果に厳しさがあるとき、どの注意点を伝え、どんな選択肢を残すかも同じです。
AIの提案が自然に見えても、自分が読んでいない意味は採用しません。必要なら元のメモへ戻り、占術上の根拠を説明できる内容だけを残します。
AI任せになる使い方
- ・相談内容だけを入力し、結果や未来まで作らせる
- ・AIが追加したカードの意味を、そのまま採用する
- ・自然な文章だから正しいと考え、確認せず送る
占い師が主導する使い方
- ・自分で出した結果と解釈を、文章の材料として渡す
- ・伝える結論と避けたい断定を、先に指定する
- ・下書きを占術メモと照合し、自分で納品を決める
文章化に必要な材料を、六つに分ける
AIへ長い鑑定メモをそのまま渡すより、文章に必要な材料を分けたほうが、勝手な補完を減らせます。最低限用意したいのは、相談者の状況、占術結果、自分の解釈、伝える結論、文章の順番、文体と禁止事項です。
特に重要なのは、自分の解釈と伝える結論です。カード名だけでは、どの意味を採用したのか、相談内容へどう結びつけたのかが分かりません。「何が見えたか」と「何を持ち帰ってほしいか」を短く書きます。
禁止事項には、新しい占術結果を追加しない、未来を断定しない、相談者や相手を責めないなど、その鑑定で守りたい境界を書きます。文章の長さや呼びかけ方も、必要ならここで指定します。
READING
結果と解釈
出た結果と、相談内容に照らして自分がどう読んだかを分けて書く。
DIRECTION
結論と順番
相談者へ何を伝え、どの流れで届けるかを先に決める。
WRITING
文体と禁止事項
文章の温度、長さ、避ける断定や追加してほしくない内容を指定する。
指示は「占って」ではなく「整えて」と書く
材料を渡すときは、AIに何をしてほしいかを動詞で限定します。「占ってください」ではなく、「以下の鑑定メモだけを使い、指定した順番で鑑定文の下書きに整えてください」と伝えます。
さらに、「情報が足りなくても新しい解釈を補わない」「不明点は断定しない」と添えると、文章として自然に見せるための余計な補完を抑えやすくなります。
一度で完成させようとせず、最初は構成だけ、次に本文、最後に言葉の強さを確認する方法もあります。直したい箇所が明確になり、自分の判断を保ちやすくなります。
進め方
STEP 1
自分で占う
STEP 2
解釈をメモする
STEP 3
結論と禁止事項を決める
STEP 4
文章化だけ指示する
STEP 5
元のメモと照合する
AIへ渡す指示の基本形
以下は私が読み解いた鑑定メモです。この内容だけを使い、相談者へ渡す鑑定文の下書きに整えてください。 ・相談者の状況: 〇〇 ・占術結果: 〇〇 ・私の解釈: 〇〇 ・伝える結論: 〇〇 ・構成: 共感 → 結果 → 理由 → 注意点 → 次の一歩 ・文体: やさしく、現実的 ・禁止: 新しい結果や解釈を追加しない。未来や相手の気持ちを断定しない。 情報が足りない部分は補わず、曖昧なまま残してください。
下書きは、三つの観点で元の鑑定へ戻す
AIの下書きが読みやすくても、そのまま完成ではありません。まず、占術結果と解釈が元のメモと一致しているかを確認します。書いていない意味、時期、人物像が加わっていたら削除します。
次に、断定の強さを見ます。「可能性がある」が「必ず起きる」に変わっていないか、相手の内面を事実のように書いていないか、相談者の選択肢を狭めていないかを読み直します。
最後に、自分の言葉へ戻します。普段使わない表現、相談者との関係に合わない呼びかけ、きれいすぎて温度がない一文を直します。AIの文章を採点するのではなく、自分の鑑定として責任を持てる状態へ仕上げます。
AIの下書きをチェック
相談者の情報は、文章化に必要な範囲だけ使う
文章化に不要な個人情報まで入力する必要はありません。氏名、住所、勤務先、連絡先などを、年代や関係性といった鑑定に必要な表現へ置き換えられないか確認します。
相談内容には、第三者の情報や繊細な事情が含まれることもあります。利用するサービスの規約やデータの扱いを確認し、自分の案内や同意の範囲を越えないようにします。
情報を減らしすぎて文章が不自然になる場合は、固有名詞を伏せたまま状況だけを具体的にします。文章を整えるために必要なのは、本人を特定できる情報ではなく、悩みの背景と鑑定上の文脈です。
POINT
入力前に「この情報は文章化に本当に必要か」を一度確認し、特定につながる情報は可能な範囲で置き換えます。
役割を固定すると、AIは文章化の道具になる
占い師が結果と解釈を決め、AIが下書きを整え、最後に占い師が照合して仕上げる。この順番を固定すれば、AIが鑑定の中心へ入り込むのを防げます。
慣れてきたら、自分がよく使う構成、文体、禁止事項をひな形にします。ただし、相談者の状況、今回の結果、伝える結論は一件ごとに書き換えます。型を使うのは文章作業であり、鑑定内容まで同じにするためではありません。
AIに任せる範囲を狭く明確にするほど、確認すべき箇所も分かりやすくなります。鑑定の価値を手放さず、白紙から文章を組み立てる負担だけを減らせます。
AIに占わせず鑑定結果を文章化する方法は、使う順番と役割を固定することです。占術結果、解釈、伝える結論は占い師が決め、その材料の整理と下書きだけをAIへ任せます。
完成した文章は必ず元の鑑定メモと照合し、追加された意味や強すぎる断定を除き、自分の言葉へ戻す。そうすれば、鑑定の主語を手放さずに、文章化の負担だけを軽くできます。
次にやること
まずは読み解き済みの鑑定メモを一件選び、相談者の状況、結果、解釈、結論、構成、禁止事項の六項目へ分けてください。
その六項目だけを使うよう指定して、AIに下書きを作らせ、元のメモにない内容へ線を引くところから始めましょう。
占術結果は読めていても、相談者へ届ける文章に整えるところで迷うことがあります。「占いの秘書」は、占い師が決めた結果と解釈を変えずに、鑑定文の下書きへ整理するための文章化支援ツールです。一度、役割を分けた使い方をお試しください。
以下のサンプル文をコピーして、作成フォームの「占術結果・伝えたいこと」の欄に貼り付けてください。占術結果と判断を指定したまま、文章化だけを任せる例を試せます。
サンプル文
相談者: 30代女性。交際中の相手との今後について知りたい。 占術結果: 現状は恋人(正)、課題は皇帝(逆)、今後の流れは節制(正)。 私の解釈: 気持ちは通じ合っている。一方で、将来の決め方や主導権をめぐって意見が固くなりやすい。急いで結論を出すより、互いの希望を少しずつ言葉にすると関係を整えやすい。 伝える結論: 結婚できると断定せず、話し合いの土台はあると伝える。 構成: 相談への共感 → 現状 → 課題 → 今後の流れ → 次の一歩。 文体: 落ち着いてやさしく、現実的。 禁止: 新しいカードや解釈を追加しない。相手の気持ちを断定しない。

